「みなとシネマフェスティバル」先陣を切るのは『最強のふたり』

先日の『47RONIN上映会』の記事でも紹介したkissポート財団が港区全体で映画祭を楽しむ無料上映会イベントみなとシネマフェスティバル」。もいよいよ10/2(日)からのスタートが迫りました。

minato

5作品の上映が予定されている中トップバッターを務めるのは、フランスでも大ヒットし日本でもミニシアターを中心にヒットした『最強のふたり』

00001596_4

なんと日本国内におけるフランス語を使用した映画では過去最高の興行収入を上げた本作。ビデオレンタル市場においてもロングランヒットを飛ばしました。

そんな先陣を切るに相応しい本作の魅力を、ファンダンゴライターのMIKAがその魅力をご紹介致します。彼女は実際に車イス生活を現在も送っており、その観点からの興味深い考察も一読の価値あり。

◆友情の原点に立ち戻らせてくれる『最強のふたり』

今回は「みなとシネマフェスティバル」で上映される『最強 のふたり』について、私MIKAがご紹介致します。

本作は不慮の事故で車イス生活になり、介護者を探していた富豪の中年男性フィリップと、スラム 街出身で失業手当のため、不採用通知を目当てに応募し てきた青年ドリスがぶつかり合いながらも友情を育んで いくストーリー。

この映画は“障がい者”と呼ばれる方たちが主人公だとありがちな「感動させるぞー!」という気負いもなく、観る側も「ハンカチ握りしめて感動するわよー!」という気負いも必要ありません。

例えば、ドリスという青年は何の同情心もなく真っす ぐに車イスのフィリップと向き合います。時に無遠慮だ ったり、不謹慎だったりするのですが、そんな言動がクスッと笑えます。

2

そして何よりそんなドリスの言動をフ ィリップ自身が一番楽しんでいるように見えるので、観ているこちらも微笑ましい気持ちで観られるのです。

また、私はこの映画で一番好きなシーンがあります。 それは、ドリスが車イスをもっと早く改造しようと言っ て、フィリップの車イスの後ろにドリスが乗り颯爽と走るシーンです。

m0000000686_x

▲ジャケットにもなっている本作を代表するワンシーンですね

このシーンを観ると私は車イスユーザーである自分自身の思い出と重なるところがあります。それは、私がア メリカへ短期留学をした時の事です。

私は同じ家でホームステイをしていたスイス人のお姉さんと姉妹のように仲良くなっていきました。そして私たちは海岸沿いに行き、お姉さんはローラーブレードを走らせながら私の車イスを押していました。

私たちは楽しみながら、ベニスビーチを爽快に走りまし た。そんな私たちを周りの人は驚いた顔で見ていました。車イスに乗ったアジア人の少女とローラーブレードを履いて車イスを押す白人の女性、きっと周りの人には滑稽に映ったかもしれません。

ましてや、車イスを遊び道具のようにして不謹慎だとも思ったかもしれません。でも、私たちはそんな周りの目など全く気にならず、純 粋に楽しみ自分たちの関係を誇りに思っていました。

2ri

この映画のフィリップとドリスも周りの目など全く気に せず、楽しんでいる様子が自分の思い出と重なるのです。 肌の色、マイノリティかマジョリティか、お金があるかな いか、それら全て余計なものを取っ払った時に残るのは友情の原点ともいえる人間関係なのかもしれません。

この作品は私にその友情の原点に立返らせてくれた映画 です。 友人関係に悩んでいる方、人と向き合うことが苦手な方 にはきっと何か感じて頂けるものがあると思います。 ぜひ、この機会にご覧ください!

 

▼MIKA

広島県生まれ神奈川県育ち。
2011年「映画 24区スクール」にて脚本を学ぶ
2015 年「ラブストーリー・クリエイター・スクール」で 映像制作を学ぶ
現在、短編映画制作準備中。

Related posts