「みなとシネマフェスティバル」の大本命は『東京ゴッドファーザーズ』!

10月から開始となったKissポート財団設立20周年記念 みなとシネマフェスティバル。10月2日の『最強のふたり10月11日の『47RONINの上映を終え、お次は来る10月16日(日)には『東京ゴッドファーザーズ』の上映が控えています!

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©2003 今 敏・マッドハウス/東京ゴッドファーザーズ製作委員会

みなとシネマフェスティバル公式ページ

今敏監督の名作アニメーション映画。

今敏監督といえば『PERFECT BLUE』『パプリカ』なども手がけた日本を代表するアニメ監督です。

ではその中でなぜ『東京ゴッドファーザーズ』がみなとシネマフェスティバルで上映されるのか?わたくし木村が今回は港区と作品の関係からご紹介したいと思います!

①港区と作品の関係

『東京ゴッドファーザーズ』の物語は、ワケあり中年おやじのギン、元ドラッグ・クイーンのハナ、家出少女のミユキの三人の「ホームレス」がクリスマスの夜に赤ん坊を拾うところから始まります。そして三人は赤ん坊を「清子」と名付け、清子の母親を探すことに決めるのです。

清子の母親を探すことに奮闘しながら、三人が駆け巡る舞台は東京。港区を代表するシンボル、東京タワーが印象的に登場しています特に物語の転換を迎える場所として東京タワー付近が登場するので要チェック!

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また、美しく光り輝く東京タワーの「赤色」はこの作品の世界観にピッタリ。ところどころに挿入される東京タワーのカットには、”赤色”というカラーも相まって力強く印象に残るのです。

この作品のエンドロールでも印象的な登場をするので最後まで目を離さないでくださいね(しかもこの東京タワー、とてもテンションが高い!…この言葉の意味は自身で確かめてみて下さい)!

 東京タワーは港区のシンボルであると共に、文字どおり東京のシンボルとしても現役なのではないかと、この作品を観て感じてしまうのでした。

②作品が持っている背景

わたしは、この作品の持つ背景(伝えたいテーマ)の一つに「居場所を探す」というものが含まれるのではないかと思っております。「居場所」は自分がどこに属するのか。ということに加えて、大きく捉えるのならば「存在意義」としても言い換えられるのではないでしょうか。

ギン、ハナ、ミサキには今まで帰る居場所がありました。ギンとミサキは家族のもと。ハナは、以前勤めていたお店。けれど三人はワケあってその居場所を失くしてしまう。

そんな中、捨てられて居場所のない赤ん坊を三人は拾う。そして赤ん坊の「居場所」を探すことにするのです。登場人物のモチベーションは「居場所を探す」ことによって保たれていることが分かります。

 人が居場所を見つけたとき、その場所に自身が居る理由、つまり「存在意義」も生まれることになる。三人の居場所はどこにあるのか、そして清子の居場所は見つかるのか。登場人物たちは居場所を探すと共に、自分自身の「存在意義」も模索しているといえるのです。

上映中、作品を巻き戻すことも一時停止することも出来ないのが映画館で観る映画です。そこで観る作品のテーマや背景を汲み取る行為は、ドラマや自宅で観るDVD鑑賞とはまた違った面白さがあるとも言えるでしょう。

③『東京ゴッドファーザーズ』のここがみどころ!

まず声を大にして言いたいのは急展開満載のストーリーには圧巻だということ。約90分という時間のなかそのポイントポイントで起こる転換・展開には引き込まれます。これはもう「巻き込まれる」感覚です!

ストーリーのスピード感に拍車をかけるものの一つに「笑い」があります。この作品では笑えるポイントが抜群に活きており、特に中年おやじのギンと同じ目線になることで笑えるシーンがとても印象的です。ギンは登場人物のなかで恐らく最年長ですが、若い人に似たテンションや心持ちが垣間見えます。

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そのエネルギッシュな性格が物語を引っ張り、笑いを生み出すのです。また、自虐的でありながら愛嬌たっぷりなハナには笑顔をもらえる。突っ張っていても、なんだかんだ付き合ってくれるミサキを見ていてもその優しさに笑みが溢れます。

スピード感溢れるストーリーのなかにある様々な「笑い」はそれぞれのキャラクターが引き出してくれます。こう思うとストーリーとキャラクターというものは切っても切り離せないものなのだなと改めて感じます。この作品は両者の歯車が実に綺麗に噛み合っています

そして本作を語る上で「美術」は外せません。美術監督である池信孝氏はアニマックス特別番組「東京ゴッドファーザーズ」の中で「ディテールでディテールを描き潰す」手法をとっており、これにより実写に劣ることのない背景の再現をすることを可能にしているのと語っておられます。

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また、実写を忠実に再現することをアニメーション表現とするのではなく、「アニメだから出来ること」を意識したデフォルメの加え方が実に素晴らしいのです。

これは美術だけでなく、登場人物たちの表情の作画でも同じことが言えます。生き生きとしたキャラクターの魅力を伝える「顔の表情」の作り込みもまた、アニメだからこそ出来る表現が存分に詰まっているのです!

以上、極上のストーリーとアニメーション表現の醍醐味が掛け合わさった作品『東京ゴッドファーザーズ』の魅力を紹介しましたが、未見の方もまた観たいという方も是非「みなとシネマフェスティバル」で本作を堪能しましょう!

開催日時:10月16日(日)13:30開場、14:00上映開始 入場無料!

上映場所:神明いきいきプラザ

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by 木村桃子

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